Altium Designer の機能と用法」カテゴリーアーカイブ

Altium Desiger を動画で解説

Altium Desiger の使い方を紹介する動画を作成し YouTube に投稿しました。

youtube

現在、以下の 10本をご覧いただけます。

Altium 部品表の作成とカスタマイズ 
Altium ドキュメントのナビゲーション
Altium バスのドラッグ
Altium フットプリントの作成と3D STEPモデルの割り当て
Altium ドキュメントのナビゲーション(PCB)
Altium ドリルテーブル
Altium 位置情報を利用した部品配置
Altium 回路図でのオブジェクト削除
Altium 回路図での部品配置
Altium 回路図(コンポーネント)オブジェクトの移動とドラッグ

弊社の豊富な文字情報に加え、こちらも併せてご利用下さい。

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混在回路シミュレータを試す

Altium Designer には A/D 混在回路シミュレータが含まれています。また先日の投稿で紹介した旧世代のサンプル回路集にもシミュレーション用サンプル回路が含まれており、この中に見覚えのある真空管アンプの回路図があったので試してみました。

このサンプル回路は “Vaccum-Tube Power Amplifier.PRJPCB” に入っており、これはたぶんウイリアムソン型と呼ばれるパワーアンプで、裸ゲインの高い増幅段に深い NFB が掛けるられています。

このサンプル回路にはシミュレーションに必要なモデルが全て割り付けられており、回路図を開いてそのままシミュレータを起動すれば、過渡解析が行われ波形が表示されます。また、簡単な追加設定で、AC スモールシグナル解析で周波数特性が見られるれるので試してみました。

周波数特性を見るにはます、”Setup Mixed Signal Simulator”を起動しセットアップ画面を表示します。

setup_menu1

そして以下の 2箇所の設定を行います。

setup_acsmall2 
setup_acsmall1

そしてシミュレータを起動します。

sim_menu1[1]

以下は若干の追加設定を加え、周波数特性と位相特性を表示させた例です。

tube_result

低域が少し持ち上がっているのは、この付近の帰還量が減っているからだと思います。しかし出力トランスの一次リアクタンスが低域で低下するので、実機では低域はダラ下がりになるはずです。

また Altium Designer にはこれ以外にも、以下のように多くのサンプル回路が用意されていますので、ぜひ一度お試しください

Examples_sim

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部品ライブラリとサンプルファイルのインストール

Altium Designer の利用開始直後、ライブラリが見つからず戸惑われる方が多いようです。

それもそのはず、Altium Designer ではディスクスペースの節約の為、インストール時にライブラリとサンプルファイルの大部分が自動的にはコピーされない仕組みになっており、ユーザー自身が必要なものを別途にダウンロードしてインストールしなくてはなりません。

別途にインストールが必要なものは以下とおりです。

旧世代のライブラリ
Altium Designer 10 のリリース時点でで自動インストールされていた標準ライブラリであり、回路図の作成や PCB 設計に必要な統合ライブラリが広包括的に提供されています。

旧世代のデザインサンプル
Altium Designer 10 のリリースの時点で自動インストールされていたデザインサンプルであり、Altium Designer の機能を確認したり利用方法を学習するのに役立ちます。

旧世代のリファレンスデザイン
Altium Designer 10 のリリースの時点で自動インストールされていたリファレンスデザインであり、Altium から商品として販売されていたものが中心になっています。機能の確認や学習の範囲を超え、実践で利用できるレベルの内容のものが集められています。

新しいライブラリ
現行の Altium Designer 用の部品ライブラリです。常にメンテナンスされており絶え間無く新し部品が提供されています。欲しい部品のリクエストもできます。

新しいリファレンスデザイン
現行の Altium Designer 用のリファレンスデザインです。機能の確認や学習の範囲を超え、実践で利用できるレベルの内容のものが集められています。製品として販売されていた Nanoboard のデザインデータがそのまま提供されています。

これらのインストールはただコピーするだけですので、全てをネットワーク上の共有スペースにコピーしておき、必要に応じて各自がローカルにコピーすれば良いのではないかと思います。 

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サブスクリプション満了後の再インストール

PC の更新時など、Altium Designer を再インストールしなくてはならない場合があります。Altium Designer ではこのような場合にも特別な手続きは必要無く、初回と同じ手順でインストールし、認証することができます。しかし、サブスクリプションが切れていると、それ以降にリリースされたバージョンは利用できませんので注意が必要です。

このためサブスクリプションが切れている場合には、インストールを始める前にサブスクリプションの満了日を確認する事が必要です。この満了日は、サブスクリプション確認書に記載されています。また、Altium Designer のアカウント管理画面で確認する事ができます。サブスクリプションが切れていても、この満了日までにリリースされたバージョンであればいつでも利用できます。
 

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新しいものほど改良が進んでいるので、満了日直前のものを利用される事をお奨めしますが、他の設計者や取引先が利用しているものとバージョンを合わせたい場合もあります。このような時、 サポ―サイト にある各バージョンとリリース日の一覧を見れば、利用可能なバージョンがすぐにわかります。またこのリストは日本語リリースノートにリンクされていますので機能の確認に便利です。
 

adreleasedate
 

利用するバ―ジョンが決まったら、ダウンロードページ で、インストーラを入手します。

Altium Designer ダウンロードのプルダウンメニューを開くと、歴代のバージョンがリストされますので、この中から目的のバージョンを選んでください。
 

dl_ver
 

そのあとの手順は初回のインストールと変わりませんが、Summer 09 以前のものはプログラムのダウンロード方法が異なります。また Winter 09 以前のプログラムは Dashboard を利用しないと認証ができませんのでご注意ください。  Altium Designer 旧バージョンのインストールと認証

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Altium Designer 最新バージョンと旧バージョンとを併用

Altium Designer 購入後、旧バージョンの併用が必要になる場合があります。例えば、旧バージョンを使用している取引先との間でバージョンを一致させたい場合には、旧バージョンで設計するかまたは、旧バージョンで保存しなおすことが必要ですので、旧バージョンを動かさなくてはなりません。

幸い Altium Designer のメジャーリリースは新規インストールになっており、双方のバーバージョンを同一環境にインストールできますので、このような場合にも困る事はありません。

オンデマンドの場合

Altium Designer では Summer 09 からオンデマンドタイプのライセンスが登場しましたが、現在提供されているオンデマンドライセンスはこの Summer 09 まで遡って認証が可能ですので、特別な手続き無しに利用する事ができます。ただし、Summer 09 を認証する際には、SUPPORTcenter から Altiu,Live への変更の為、接続先サーバーの設定を portal1 からportal2 に変更しなくてはなりません。また Web 経由でのインストーラの提供は、2-3 世代前のものまでしか行われていません。もしこれより古いものを利用したい場合には個別に対応させていただきますので、support@anvil.co.jp までお問合せ下さい。なお、Winter 09 以前の古いバージョンについてはご利用いただく事はできません。

スタンドアロン・プライベートサーバーの場合

スタンドアロンとプライベートサーバーの場合には、ライセンスファイルによる認証になっており、Dashboard 経由で旧バージョンのライセンスファイルを入手する事により利用する事ができます。ただし現在のライセンス認証システムでサポートされているのは、Altium Designer 6 までとなっており、それ以前のものは利用できません。また、Web 経由でのインストーラの提供は、2-3 世代前のものまでしか行われていません。もしこれより古いものを利用したい場合には個別に対応させていただきますので、support@anvil.co.jp までお問合せ下さい。

    ライセンスファイルは Dashboard 経由で入手できます

AltiumLive_manage5001

また、最新バージョンのライセンスファイルでも、数世代前のバージョンまで認証できますので、Altium Designer 10 以降のものであればこの再認証の手続きは不要です。

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AltiumLive にサインインできない

 時々 AltiumLive にサインインできないというお問合せをいただく事があります。Altium Designer のライセンスは AltiumLive を経由して提供されており、事あるごとにサインインが必要になりますので、これが拒まれるとその場で立往生するしかありません。

 なお AltiumLive のサインインには AltiumLive アカウントの取得と初期設定 が必要です。サインインにはこの初期設定時に入力したバスワードを使用します。もしこのパスワードを忘れた場合には、サインイン画面に表示される “Forgot Password?” のクリック(WEB サイトトからのサインインの場合)によりパスワードを再設定する事ができます。 

forgotpass

また Altium Designer のアカウント画面では、”パスワード再登録?” のクリックで再設定できます。

resetpassad

追記 2016/02/07: 現在この方法はサービスを休止中です。
 error_resetpass
 

また、パスワードが正しいにもかかわらずAltiumLive にサインインできない場合次の原因が考えられます。

・ ファイアーウォールによるブロック
    Windows ファイアーウォールその他ツールで通信がブロックされている場合。
・ ブラウザとの互換性
    Altium がサポートしていないブラウザを使用している場合。
・ パスワードの間違い
    パスワードのタイプミス、他のパスワードとの混同等でパスワードが誤っている場合。
・ Altium 社サーバーの障害
    稀にサーバーのメンテナンス等でサービスが停止している場合があります。

そこで、各ケースでのこの不具合の原因と対処法をまとめてみました。

Altium Designer のインストーラのダウンロード時
インストーラをダウンロードしようとした時にサインインが求められますが、ここで弾かれる場合には、ブラウザとの互換性の問題が疑われます。以前から Altium では古いバージョンの Internet Exproler をサポートしていませんでした。また IE 11 では Altium のダウンロードページが表示されないという不具合が確認されており、Altium Designer のインストールには Internet Exproler は不向きです。

念のため Altium のサイトで要件を確認すると、ブラウザについては “Up to date Web browser” としか書かれていません。サポートされているブラウザの品名やバージョンは明示されておらず Altium Designer インストーラのダウンロードの際には Internet Exproler 以外の最新版ブラウザを使うことが必要です。また Dashboard など Altium の他の web ぺージにサインインする時も同じですので、同様の留意が必要です。

Altium Designer のインストールプロセスの途中
Altium のサイトからダウンロードしたインストーラを起動すると本体プログラムのインストールが始まり、そ直後にサインインが求められます。この場合は、アクセスにブラウザが介在していない事もあり、最近では不具合の報告はほとんど無なくなりました。以前は、古い Internet Exproler のインストール が残っていると不具合が出る事がありました。IE 以外のブラウザを使っている場合でも古い IE が残っているようであれば念の為、アンインストールされる事をお奨めします。

Altium Designer のアカウント管理画面での認証
Altium Designer のアカウント管理画面でライセンスを認証する時にも AltiumLive へのサインインが必要です。この段階ではむしろ、サインインできてもライセンス情報に接続できないという事の方が多いようですが、この場合にはたいていファイアーウォールによるブロックが原因です。これに対しては、Altium Designer の本体プログラムである DXP.EXE プログラムをファイアーウォールの対象から外す事で解決します。

なお Altium Designer を Windows 10 にインストーする場合にはこの確認が自動的に行われ、ワンクリックで除外設定が完了します。

block

他のセキュリティプログラムをご利用の場合には、マニュアルでの設定が必要になると思います。

オンデマンドで使用中のサインイン
オンデマンドでの使用中、何処も設定を変更していないのに突然サインインを求められ、正しいパスワードを打ち込んでも弾かれるという現象が稀に起こる事があります。滅多にはありませんが、もしこのような事が起こった時は Altium のサーバーが停止している可能性が高いので、回復するまでしばらくお待ちいただくしか方法はありません。

Altium 側の障害やデ―タの異常が原因で起こる事もありますので、突然サインインできなくなったような場合には、support@anvil.co.jp までお問合せください。

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Update PCB とコンポーネント ユニークID

Update PCB を実行した時、 PCB 上に配置済みの部品が移動してしまう場合があります。古い回路図を再利用した場合に起こりやすい現象であり、このような場合はたいてい、[ツール] >> 変換 >> コンポーネントユニーク ID のリセットを実行する事により解決します。

uniqueid

Altium Designer では、回路図とPCB とのリンクに それぞれの部品に与えられた固有の ID を利用しています。何かの拍子にこの ID が壊れると、回路図と PCB との間のデータの照合ができなくなり、部品が動いてしまったり欠落したりします。そこでこの ID を再構築するための手段としてこの、「コンポーネント ID のリセット」コマンドが用意されています。

回路シミュレータや伝送線路シミュレータとのリンクにも、このコンポーネント ID を利用していますので、この ID が壊れるとシミュレーションも実行できません。また Protel 98 以前のツールで作成された回路図には、コンポーネント ID が含まれていませんので、古い回路図を再利用する場合には特に注意が必要です。

Protel 旧製品が普及し始めた頃の初期 の CAD 設計では、回路図と PCB とをリファレンスデジグネータで関連付けるだけで事足りました。しかしその後アナログ/デジタル混在回路シミュレータや、伝送線路シミュレータ等、一つの CADツールにこれらの多くの機能が統合されるようになり、これらとの緊密なデータの連携の為にコンポーネント ユニーク ID(Unique ID)用いられるようになりました。

このコンポーネント ID は、回路図作成時に自動的に付加されますので、新規に回路図を作成する場合には設計者がこの存在を意識する必要はありません。しかし、Protel 98 またはそれ以前の回路図エディタで作成された回路図読み込んで使用する場合には、この属性が含まれていませんので、この「コンポーネントユニーク ID のリセット」コマンドで再構築することが必要になります。

また、伝送線路シミュレーションを行う場合には、[ プロジェクト ] >>コンポーネントリンク コマンドを起動して、回路図とPCBとの間で部品データをリンクさせることが必要です。この場合にもコンポーネント ユニーク ID が利用されますので、これが無い古い Protel や他のツールで作成した回路図を利用する場合には、事前に「コンポーネントユニーク ID のリセット」コマンドで 再構築しておくことが必要です。

コンポーネント ID は上記以外にも利用されますので、古い回路図や他のツールで作成した回路図を再利用する場合には、忘れずこのコマンドを実行する事が必要です。

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Altium Designer 16 の面付け機能

Altium Designer 16 では先進的な PCB テクノロジへの対応の為に多くの機能追加や改良が行われていますが、日常使う事の多い基本機能にも数々の改良が加えられています。その一つに面付け機能があり、以前よりもさらに使いやすいものに進化しています。

この面付け機能では今まで、PCB と PCB 間隔をその隙間の幅で設定する事ができず、隙間の数値に PCB のサイズを加えたサイズを入力する事が必要でした。しかし今回の改良で隙間値での設定ができるようになり、いちいち電卓で足し算をする必要が無くなりました。

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また、異種基板の面付けを行う場合、各基板の層構成が一致しているかどうかを自動的に確認する事ができるようになりました。さらにその他、3D 表示や CAM データ出力の精度も高めれれています。

この面助機能の改良については、Altium Designer ユーザ情報サイト や Altium のサイト でも紹介されていますので併せてご覧ください。

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Altium Designer 16 と他機種との互換性

Altium Designer には、他社製品および Altium の旧製品との互換性を保つために、さまざまな CAD フォーマットのファイルの読込と書き出し(保存)機能が用意されています。この Altium Designer の互換機能はは他に類を見ないほど充実しており、さらに先日リリースされた Altium Designer 16 では新に PADS Logic フォーマットでの保存が可能になりました。

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これらのうち他機種ファイルの読み込みは Altium Designer の画面から、ファイルを指定するだけで行う事ができ、外部の変換プログラムを起動する必要はありません。さらに、主要な CAD フォーマットに対してはインポートウィザードガ用意されており、変換条件の設定などを容易に行う事ができます。

またこの機能は、プラグインモジュールで提供されています。このプラグインモジュールについては、その仕様を解説したドキュメントが用意されており、これにより機能や使い方を知ることができます。

例えば OrCAD Capture インポータの仕様は以下のように説明されています。

capture_plugin500

なお、このプラグイン詳細情報へのアクセスには AltiumLive アカウントへのサインインが必要ですので、まだアカウントを取得されてない場合には Altium Live Requests からお申し込みください。またプラグインの追加方法は、プラグインモジュールの追加 で説舞されています。

現在 Altium Designer では、以下のフォーマットで作成されたファイルの読みが可能です。対応バージョンなどの仕様の詳細は プラグインの解説ページ の情報をご確認ください。

回路図の読込み

・Altium/Protel 全バージョンの Schematic/Library
・Protel DOS Schematic
Protel 99 SE Design Database
P-CAD Schematic ASCII & Binary(V16 & V17)
CircuitMaker Schematic
CircuitMaker User/Device Library
OrCAD Capture Design(.dsn)/Schematic/Library
OrCAD CIS Configuration file
OrCAD-SDT/Schematic
PADS Logic ASCII/Schematic/Library
PADS LogicCAE Decal/Part Type Library
EAGLE Schematic/Library
CADSTAR Schematic Archive
DxDesigner  Schematic/Library
AutoCAD DXF/DWG

PCB の読込み

・Altium/Protel 全バージョンの PCB/Library
Protel PCB3 & Autotrax(DOS)
Protel Advanced PCB 2.8 Binary
Protel 99 SE Design Database
P-CAD PCB ASCII/Binary(V15 & V16 & V17)の PCB
P-CAD PCB ASCII/Binary(V16 & V17)の Library
P-CAD PDIF
Tango PCB ASCII
PADS PCB ASCII
PADS PCB ASCII Decal Library
OrCAD Layout PCB/Librariy
CADENCE Allegro PCB ASCII & Binary
Expedition PCB/Librariy
CADSTAR PCB Archive
EAGLE PCB/Library
Specctra RTE
SDRC-IDF Brd
AutoCAD DXF/DWG
Gerber – batch & Single

回路図の書出し

・Altium Schematic Binary/ASCII
・Altium Schematic Library
 ・Altium Schematic Template
・Protel Schematic V4(Protel 99 / 99SE)
PADS Logic Schematic
OrCAD Capture v7 Design/Schematic & Library
・OrCAD SDT Schematic
P-CAD V16 Schematic & Library
AutoCAD DXF/DWG

PCB の書書出し

・Altium PCB/Library Binary
・Altium PCB ASCII
・Protel V3 PCB/Library Binary(Protel V3 / Protel 98)
・Protel V4 PCB/Library Binary(Protel 99 / 99SE)
・AltiumV5 PCB/Library Binary(Altium Designer 6 初期)
AutoCAD DXF/DWG
HyperLynx (hyp)
P-CAD ASCII
P-CAD V16 Library
Protel PCB 2.8 ASCII(Advanced PCB 2.8)
CADENCE Specctra (DSN)
SDRC-IDF (Brd)
STEP(step / stp)
・VRML
Ansoft HFSS (.anf)
SiSoft Quantum-SI (.csv)

このように A;tium Designer では多くの種類の CAD フォーマットがサポートされており、Protel P-CAD 等の旧製品、および他社製品に対する互換性は万全です。このような充実した互換機能を備えた CAD ツールは他に見当たらず、おそらく世界一だと思います。

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Altium Designer 16 がリリースされました

本日 11月11日、Altium Designer 16 がリリースされました。

Altium のメインサイトも更新され Altium Designer 16 の新機能が動画によって紹介 されています。今回のアップデートは、デザインエントリーと PCB 設計に対してバランス良く行われており、メジャーアップデートであるため、大変充実した内容になっています。

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このページのビデオでは以下の新機能が紹介されていますのでぜひご覧ください。

Offline Design System
    オフラインで利用するための機能
Streamlined Design Rule Editor
    デザインルールエディタの強化
Hole Tolerance Definitions
    パッドとビアの穴径に誤差の定義を追加
Advanced Component Search
    部品ライブラリから必要な部品を探すための検索機能
New PADS Logic Exporter
    PADS Logic フォーマットでの回路図の保存
Integrated TASKING Pin Mapper
    TASKING の Pin Mapper を統合
Enhanced Pin Length Definitions
    高速信号の管理に必要な、ピン及びボンディングワイヤーの長さ定義
Net Color Synchronization
    回路図上に指定した色でPCBパターンを表示
Technology-Aware xSignals Wizard
    xSignal機能を使いやすくする Wizard
3D STEP Model Generation Wizard
    実物に近い 3D モデルが簡単に作成できる Wizard
Alternative Part Choices
    代替え部品の検索機能
Visual Clearance Boundaries
    配線パターンのクリアランスエリアの表示
Component Placement System
    押し退けにより進化した部品配置機能 

またこの Altium Designer 16(16.0.5)はすでに提供が開始されており、ダウンロード して利用することができます。

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マウンター用 Pick and place データの利用

* 旧サイトからの転載・加筆

Altium Designer には、PCB 上に配置された部品座標値を Pick and Place 形式のファイルに出力することができます。

  Pick and place 出力機能  画像は Altium 社 Pick and Place Output Options から引用

worddav86b61e413501315a232b692fa01589e6

この Pick and Place はマウンター用の座標値データとして利用するためのものですが、実はこのPick and Place データは出力するだけでなく、Altium Designer に読込み、ファイルに示された座標に部品を瞬時に移動させることができます。

この読込機能はあまり利用されていないようですが、けっこう使い道があるように思います。

  [ファイル] > 実装用データ出力 > Generates pick and place files deでファイルを作成

ppl1

  

   [ツール] > コンポーネント配置 > 配置ファイル読込でファイルを読み込み

ppl2

 

 製品のモデルチェンジの際には既存の回路ブロックをそのまま再利用することも稀ではないと思います。このような場合にも、既存の PCB から出力した Pick and Place ファイルを新たに設計を始める PCB に読込ことにより、既存の回路ブロックの部品配置を自動的に再現することができます。また、ガーバーインした配線パターン上に、フットプリントを重ねる場合など、リバースエンジニアリングの際にも役立つと思います。

この Pick and Place はテキストファイルですので編集が容易でです。このテキストを編集する事により部品配置の変更ができますので、他にもいろいろな用途があると思います。

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極座標グリッドの応用

Altiun Designer 10 以降、極座標グリッド(円形グリッド)がサポートされ丸い形状の機器や、回転する部品などに組込む基板の設計がずいぶん楽にになりました。そしてその後、円形グリッドを利用して行う、部品やパターンの配置の為の新機能が登場しさらに便利になっっています。

そこで、この極座標グリッドの代表的な応用例を簡単にご紹介したいと思います。

まず一つ目は、同心円上への接点パターンの配置です。これは Altiun Designer 12 での異形パッド作成機の紹介ビデオ “Creating Custom Pad Shapes” からの引用です。最初、導電ゴムスイッチの接点だと思っていましたが正しくは、ロータリーエンコーダの接点です。

  • このような接点パターンが簡単に作成できます。

 renc400a

  • まずは、放射状グリッドを設定しその中央にパッドを置きます。

 renc400b

  • 放射状グリッドの升目を使って、接点パターンを作成します。手順としては、まず、 接点の外形をトラックで作成し、それを選択して内部をベタ(Rrgion)に変換します。

 renc400c

  • 作業の過程では、いつでも 3D 表示での確認が可能です。

 renc400d

詳しくは動画  “Creating Custom Pad Shapes” をご覧ください。

そしてもう一つは、同心円上への部品の配置です。

  • 適切な位置に自動的に配置され、その位置に合わせて部品の角度が自動的に変ります。

circular400a

  • また 3D 表示の状態でマニュアル配置が可能です。

circular400b

詳しくは動画 “Altium 14.3 Auto Rotation Polar Grid” をご覧ください。

また弊社保守ユーザ様向けに、解説書 – 統一カーソル・スナップシステム を用意しており、極座標の利用方法についても説明されていますので、ぜひご利用ください。

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ストレージマネージャー

Altium Designer にはストレージマネージャー(Storage Manager)という大変便利な機能が備えられています。Altium Designer の旧バージョンでは、インストー直後の初期状態でこの管理パネル表示されましたが、元バージョンでは操作をしないと表示されませんので、気つかない方も多いとぽもいます。

そこでこのストレージマネージャーの機能をあらためてご紹介いたします。

ストレージマネージャーは、図面作成の過程で随時恣意的に保存したデザインファイルやバックアップファイルを呼び出し再利用するための機能です。

Altium Designer には作成中の回路図や PCB の図面を定期的に保存するオートバックアップ機能があります。さらに、上書き保存の際には表面上、以前のファイルに上書きされ以前のファイルは消滅したように見えますが、実際にはバックアップファイルとして保存されています。そしてストレージマネージャーではこれらの機能を呼び出して使用する事ができ、誤ったデータを上書きしてしまった場合や、共同作業で他の設計者から上書きされてしまった場合でも復旧が可能です。

このストレージマネージャーの官営パネルは、画面右下の System ボタンを押し Storage Manager を選択する事によって表示されます。

ストレージマネージャでは、上書き保存の度に作成された全てのバックアップやオートバックアップの履歴が一覧表示されます。そしてこの一覧に示めされたファイル名ををクリックすることにより、任意に必要なバックアップファイルを開き画面上に再現することができます。

さらに、Altium Designer のコンペアコマンドでこれらのファイル間の違いを抽出し、その結果を表示することができます。

strage_manager

そしてさらに、このストレージマネージャーでは、Subversion(svn)などの外部のバージョン管理システムのリポリトジに保存されたデータを利用することができ、これらとの併用により、さらに高度なバージョン管理を行なうことができます。

特にこのストレージマネージャーは、複数の利用者が共用する部品ライブラリに対して、手軽で便利な機能だと思いますので、思い思いの更新でお困りの場合にはぜひご利用ください。 

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NET-TOOL Lite が Windows 10 で動きました

一カ月余り前に、Windows 10 環境に Altium Designer をインストール し、その結果をお伝えしましたが、その後も特に変わりなく動作しておりユーザー様からも特に不具合の報告はありません。後は Altium の正式サポートを待つのみですが、新バージョンのリリースが時変えているので Altium Designer 15 で Windows 10 が正式サポートされるかどうかは不明です。

そしてもう一つ、弊社保守ユーザー様に無償提供中の NET-TOOL lite を未だ Windows 10 で試していませんでしたので、急遽インストールして動かしててみたところ、これも問題なさそうでした。

NET-TOOL Lite は 20年も前の古いツールですが、Protel、Protel2、Cr3000(.ccf)、Cr5000(.ndf)の 4種類のネットリスト間でのフォーマット変換ができ、まだ多くの方々がご利用中です。

net-tool_lite500

Protel とCr3000/5000 との間の変換だけでなく、Protel2 から Protel への変換や、ccf と ndf の間での変換もできます。参考のため、Protel ネットリストから ccf 及び ndf への変換結果をご紹介します。

 

Protel フォーマット


C1 RAD-0.3 Cap
]
[ C2 RAD-0.3 Cap
]
[
JP1 HDR1X2 Header 2
]

Q1 TO-92A 2N3904


Q2 TO-92A 2N3904
]

R1 AXIAL-0.3 Res1
]

R2 AXIAL-0.3 Res1


R3 AXIAL-0.3 Res1
]

R4 AXIAL-0.3 Res1
]

D1 JP1-2 Q1-1 Q2-1 

(
NetC1_1 C1-1 Q1-2 R1-1 
)
(
NetC1_2 C1-2 Q2-3 R4-1 
)
(
NetC2_1 C2-1 Q1-3 R3-1 
)

NetC2_2 C2-2 Q2-2 R2-1 
)

NetJP1_1 JP1-1 R1-2 R2-2 R3-2 R4-2 
)

Cr3000(.ccf)フォーマット

$CCF{
DEFINITION{
RAD-0.3:C1,C2;
HDR1X2:JP1;
TO-92A:Q1,Q2;
AXIAL-0.3:R1,R2,R3,R4;
}
NET{
D1: JP1(2),Q1(1),Q2(1);
NetC1_1: C1(1),Q1(2),R1(1);
NetC1_2: C1(2),Q2(3),R4(1);
NetC2_1: C2(1),Q1(3),R3(1);
NetC2_2: C2(2),Q2(2),R2(1);
NetJP1_1: JP1(1),R1(2),R2(2),R3(2),R4(2);
}
}

 

Cr5000(.ndf)フォーマット

“NetC1_1” : : “RAD-0.3” : “Cap” : “C1” : “1” ::::;
“NetC1_2” : : “RAD-0.3” : “Cap” : “C1” : “2” ::::;
“NetC2_1” : : “RAD-0.3” : “Cap” : “C2” : “1” ::::;
“NetC2_2” : : “RAD-0.3” : “Cap” : “C2” : “2” ::::;
“NetJP1_1” : : “HDR1X2” : “Header 2” : “JP1” : “1” ::::;
“D1” : : “HDR1X2” : “Header 2” : “JP1” : “2” ::::;
“D1” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q1” : “1” ::::;
“NetC1_1” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q1” : “2” ::::;
“NetC2_1” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q1” : “3” ::::;
“D1” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q2” : “1” ::::;
“NetC2_2” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q2” : “2” ::::;
“NetC1_2” : : “TO-92A” : “2N3904” : “Q2” : “3” ::::;
“NetC1_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R1” : “1” ::::;
“NetJP1_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R1” : “2” ::::;
“NetC2_2” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R2” : “1” ::::;
“NetJP1_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R2” : “2” ::::;
“NetC2_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R3” : “1” ::::;
“NetJP1_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R3” : “2” ::::;
“NetC1_2” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R4” : “1” ::::;
“NetJP1_1” : : “AXIAL-0.3” : “Res1” : “R4” : “2” ::::;

 なおこの NET-TOOL Lite はサポートの対象外ですので、事前に十分な動作確認を行なった上で、自己判断でご利用ください。

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Altium Designer PCB設計入門

Altium Designer には「PCB設計入門」という大変優れたチュートリアリルドキュメントがあり、ここ 20年来、評価版や導入直後のユーザーに利用されてきました。このチュートリアルは、構成・ボリューム共に適切であり、申し分無いのですが、日本語版の内容が古いまま更新されず、説明と実際の機能と一致しない部分が目立ってきました。

そこで、一念発起しこの更新にとりかかり、画像を新しいものに差し替え、本文の一部に修正を加えた物を サポートサイトにアップ しました。

altium_tutorial

まだ、内容の確認や修正を始めたばかりですが、画像が新しいものに差し替えられていますので、違和感はだいぶ解消されていると思います。

なお、画像は英語版 Tutorial – Getting Started with PCB Design  のものをそのまま利用しています。また本文の更新は一部にとどまっており、最新の内容のものを希望をされる場合には、英語版 Tutorial をご利用ください。

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Windows 10 にアップデートしました

先日予約しておいた Windows 10 へのアップデートを行いました。

アップデートしたのはは以前の記事、” Windows 8 への移行と Protel 99 SE ” と ” 新しい Windows 8 プラットフォーム“で紹介した PC です。

Windows 10 へのアッデートは、画面に表示さたガイドに通りの操作で難なく完了しました。再起動の後、表示された Wimndows 10 の画面は、Windows 8.1 よりも Wimndows 7 に近く好感が持てるものでした。

大まかに確認したとこでは、アップデート前の Windows 8 プラットフォームにインストールしてあったアプリケーションは、特に問題なく動作しました。ただし全てがうまくいったという訳ではなく、Windows Livemail 2012 から USB ハードディスク内に保存されているメールデータに接続したところ、「Calenders データが壊れています」というメッセージが表示されて起動できませんでした。しかしこのデータをそのまま内臓ハードディスクにコピーしたところ問題なく動作しましたので、データが壊れているわけでは無く USB ハードディスクとのクラスタサイズやフォーマット(NTFS/FAT32)の違いによって不具合が生じたのではないかと思います。

また、Hyper-V 仮想環境とそれにインストールされていた、Windows XPと、その環境で動作していた Protel 99 SE もコンディションが引き継がれ、特に問題なく動作しているようです。

さらにこの新しい環境に Altium Designer の最新版 15.1.14 をクリーンインストールしみたところ、特に問題は見受けれれませんでした。Altium から Windows 10 へのサポートの表明はまだ行われていませんが、すでに Altium のフォーラムにはユーザーからの動作報告が寄せられており、CAM エディターの一部の機能を除き正常に動作しているようです。

そしてこの Windows 10 では Altium Designer のインストール完了の直後に「Windows ファイアーウォールが DXP.EXE をブロック」していることを示す警告が表示され、ライセンス認証に関する障害の回避に役立ちます。

Windows 10 で動く Altium Designer 15.1.4 と Protel 99 SE sp6
ad15999_w10

また旧バージョンの新規インストールは試していませんが、インストール済の Protel 99 SE と Altium Designer 14 は以前と変わらず動いているようです。ただし、小さなサンプルファイルを読み込み、部品配置と配線を数分間試してみた範囲での話です。

旧バージョンからの移行期には、新旧の Altium/Protel が同一環境で動作することが重要ですので、Protel 99 SE から Altium Designer へのアップグレードを予定されているユーザーにとっても  Windows10 は使える os なのではないかと思います。

なお、Protel 等の古いプログラムを新しい OS で利用する場合には、なんらかの不具合が生じる事を前提に事前に十分なテストが必要です。また Protel 99 SE にライブラリを組み込む為には、サードパーティーから提供されているパッチを当てる必要があります。これらはメーカーのサポート外の用法ですので、事前に使用許諾契約書の内容を確認のうえ、自己責任でご利用ください。

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Device Sheet / デバイスシート

* 旧サイトからの転載・加筆

既存の回路を新しいプロジェクトで使い回す場合に便利な、Altium Designer の Device Sheet(デバイスシート)の機能をご紹介します。

CAD の大きな特徴の一つとして、容易にデータを共有したり再利用である事があげられます。例えば回路図を書く際には、部品の絵柄をその都度描くのではなく、部品ライブラリから部品を取り出してシート上に配置します。この事により、回路図を短時間に作成できるだけでなく、誤りの少ない回路図を作成することができます。そしてこの部品化のしくみを回路図シートに応用したのが Device Sheet 機能です。

この機能では、よく使う回路をを Device Sheet として保存しておき、これを部品のようにこれを取り出して使用できます。例えば、利用頻度が高い電源回路などを Device Sheet として保存しておくと、回路図シンボルを配置する場合と同様、必要なときに何度でも呼び出して利用することができます。

この機能は簡単に利用できます。以下のように任意のフォルダーを Device Sheet の格納場所として登録してここに回路図を置くだけで、この回路図を Device Sheet として利用できるようになります。

 devicesheet

そして 回路図上への Device Shee t配置は、[ 配置 ] >> デバイスシートによって行います。

 place_device_sheet

以下は Device Sheet が配置された回路図の見本です。

digital_amp_dv 

デバイスシートはシートシンボルと良く似ていますが、シンボルの角が円弧になっており中央には大きなリサイクルマークが表示されます。またシート上に配置されたデバイスシートの回路情報は修正することができません。

実績のある過去の回路図データを再利用する場合には、不用意にデータが修正されないよう注意することが必要ですが、デバイスシートを使用するとこのような心配は不要です。

この Altium Designer の Device Sheet は、実績のある既存の回路をオリジナルのまま再利用したい、という場合に最適です。是非とも一度お試し下さい。

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シグナルハーネスで繋ぐ

* 旧サイトからの転載・加筆

Altium Designer では、シグナルハーネスというユニークな接続の手段が提供されています。これはちょうどワイヤーハーネスのように複数のワイヤーを一束にしたもので、1本のハーネスを配置するだけで一度に多数のネットを接続することができます。

harness_com

シグナルハーネスで配線を行なう場合、まずハーネスコネクタとハーネスエントリーを配置します。そしてハーネスコネクタからシグナルハーネスで信号を引出し、これにポートを取り付けます。

まず以下の回路図をご覧下さい。ただ単に 2 本のコネクタの間を接続するだけの回路です。

harness_1a

これを見るとシグナルハーネスがどのようなものなのか一目瞭然です。中央付近に淡い青色の見慣れないシンボルが配置されていますが、これがハーネスコネクタです。ここに示されているように、シグナルハーネスでは、単一ネットとバスの両方を取り扱うことができます。

シグナルハーネスを使うと、バスとバスをコントロールするための複数の制御信号を、一本の線で表現することができますので、回路図を大幅に簡素化することができます。また、ネット名が一致しないバスや単一ネットの間を接続することもできます。

シグナルハーネスにはネットラベルを付けることができます。ネットラベルを付けた場合、プロジェクトオプションの Higher Level Names Takes Priority (上位階層名を優先)を有効にすることによって、バスや個々の配線に与えられているネット名を書き換えることができます。

この回路図では、ネット名が一致しないバスと個別ネットを持つ 2 つの回路の間を、シグナルハーネスによって接続しています。またシグナルハーネスにネットラベルは与えていません。そして、この回路図からは、以下のようなネットが出力され、回路が意図どおりに接続されていることがわかります。

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シグナルハーネスはネット名に依存しない接続機能ですので、ネット名が統一されていない既存の回路を使い回すような場合には便利だと思います。またシグナルハーネスでネット名を再定義するという機能についても、役立ちそうですので後日試してみる予定です。

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Allegro PCB データの読込み

Altium Designer には OrCAD や PADS 等の、他社の CAD フォーマットで保存されたデザインファイルを読み込む機能が用意されています。

サポートされているのは PC-CAD(パソコン CAD)に分類される比較的安価な製品のフォーマットがほとんどなのですが、一部の高額な製品も含まれています。その一つに Allegro の PCB ファイルの読込機能があり、利用されている方も多いようです。

allegro2ad

この Allegro 読込機能も他のものと同様、インポータープラグインによって提供されており、プラグインを組み込む こ事によって利用できるようになりますが、他とは若干使い方が異なります。

その違いの一つは、同じ PC 上に Allrgro がインストールされている場合には、Allegro からの ASCII データの抽出から Altium Designer への読込みまでの一連の作業が Wizard によって自動化されている事です。

また、Allegro が別の PC にインストールされている場合に対しては、ASCII ファイルの抽出を容易に行えるように ” Allegro2Altium.bat ” と ” AllegroExportViews.txt ” の 2種類のファイルが Altium から提供されています。ユーザーはこの 2つを Allrgro PCB ツール がインストールされている PC にコピーして ” Allegro2Altium.bat “を起動しすることにより、Altium で読込可能な ASCII 形式のデータをすぐに取り出す事ができます。そしてその ASCII データは他の CAD データと同様、Import Wizard で Altium Designer の 読み込むことができます。

この Allegro  ファイルの読込の手順は、弊社の Altium Designer ユーザー情報サイト で説明されています。また Aktium の wiki サイト でも説明されています。

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Altium Designer SE と OrCAD Capture

Altium Designer 15 には PCB 機能を含む無印の Altium Designer と、PCB 機能が省かれたた Altium Designer SE (System Engineering)があります。この 2種類とも多くの機能が一体化された統合ツールですが、 “SE”の方は多機能な新世代の回路図エディターとして皆様にお届けしています。

Altium が回路図エディターの市場に製品を投入してからかれこれ 30年になりますが、もう一つの選択肢として OrCAD Capture という有力な回路図エディターが存在し Altium の行く手を阻んでいます。

Altium は Protel Advanced Schmatic を OrCAD SDT(DOS 回路図エディタ)の Windows 版として世に送り出して以来、Altium は OrCAD 互換機能を武器に先行す OrCAD の追撃を続けており、Altium Designer 15 では 16.x までの OrCAD 回路図とライブラリファイルの読込をサポートしています。

これにより OrCAD 16.x で保存された回路図資産を、回路図作成のどの段階ででも再利用可能です。

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また Altium Designer SE は統合ツールですので、洗練された回路図エディターに加えて、シミュレータ等の多くの関連ツールが一体化されています。

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OrCAD Captureとの互換機能だけでなくこの統合ツールの有用性に着目し、ぜひとも OrCAD との併用または OrCAD からの移行をご検討ください。

ここのところ Altium では製品ラインナップを急速に拡大中ですが、回路図エディターの分野では実績で勝る老舗 OrCAD との戦いが終ることは無ささそうです。

* OrCAD 及び OrCAD Capture は Cadence Design Systems, Inc. の登録商標です。

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