Altium の 2015年度、半期決算報告資料を読む

CAD ツールでは、日々の運用によって設計資産蓄積され、このことによって将来にわたり既存の CAD ツールに拘束されるという状況が生まれます。このため、CAD メーカーの将来性に無関心であってはならず、メーカから発信される情報等のウォッチかせません。

そこで役立つのが、Altium が投資家向けに定期発行しているれている Investor Presentation です。 ここでは、現状に加え経営方針について詳しく、かつ分かりやすく示されていますので、将来性の判断にはうってつけです。

またこの資料が発行された直後の株価の変化にも注意が必要です。例えば株価が上がれば、投資家がそのプレテーションの内容に同意してその将来性を認めた事になりますので、このようなアナウンス直後の株価の変化は Altium の将来性に対する客観的な判断材料の一つとして役立ちます。

そこで先月発行された、Altium Limited – Investor Presentation February 2015  を覗いてみました。

実はこのプレゼンテーション資料発行の直後、株価が急騰しました。たぶんハイエンド製品を今年度中にリリースすることを再度ここで明言したことがその高騰の理由だと思います。おそらくハイエンド製品を、本決算 の6月にはリリースまたはそれと同様のアナウンスが行われるのではないかと思います。

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また、現実にはこの半期の売上げの伸びは前年比で鈍化しており、その速報の直後には株が急落しました。。この現状に対して、経費を削減によりマージンを増やすという方針が示されています。

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また Altium では開発経費よりも、はるかに多額の営業経費が掛かっているというのが解せないところではありますが、この資料に示されている経費割合を見ると、管理経費が若干減り、その分開発経費が増えているこ事がわかります。

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以上、大変興味深い内容の資料ですのでぜひ一度ご覧ください。

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