OrCAD,PADS,Altium,トップブランドはどれ?

Altium と同価格帯の CAD ブランドに OrCAD と PADS があり、これらの 3つのブランドは MS-DOS 全盛の頃から 30年近く競争相手として鎬を削ってきました。この 3つのブランドの戦いの構図は今でも変わっておらす、それぞれの現在のポジションが気になるところです。

尤も市場への参入時に投入された商品はそれぞれ異なっており、OrCAD は回路図エディタ、PADS は PCB エディタ、Altium(Protel)は回路図エディタと PCB の両方を市場に投入しました。この経緯を今でも引きずっており、今トップブランドはどれか?と聞かれれば、回路図エディターは OrCAD、PCB は PADS、回路図と PCB の統合ツールなら Altium という回答を差し上げる事になると思います。

あくまでこれは当方の私感ですが、Google の検索窓に打ち込まれるキーワードの件数を数えてみても、これがが妥当なところである事が伺えます。

以下は “OrCAD” “PADS” “Altium” “OrCAD 価格” “PADS 価格” “Altium Designer 価格” “OrCAD Capture 価格“での検索による表示件数です。

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Altium 専門店であるアンビルコンサルティングの Web サイトでありながら、何故か “Altium” より “OrCAD” での表示数の方が多いというのが不思議なところですが、ざっくりとこの結果を分析すると、Altium は OrCAD の半分、PADS は OrCAD の 5分の1 程度となり OrCAD が一番という事になります。しかし、エレクトロニクスの分野ではデザインエントリーに特化したツールの需要が大きいので、OrCAD を PCB 不要の回路設計者向けの商品、Altium を PCB も自前で設計する回路設計者向けの商品、PADS をプロの PCB 設計者向けの商品としてとらえると、3社それぞれのポジションに大きな違いは無いように思います。

この検索数は、知名度/ブランドの浸透度を反映するものであり、OrCAD、PADS、Altium が今まで実績を積んできたそれぞれのマーケットセグメントで、今もなおトップブランドの地位を維持し続けているという現状を物語っているのではないでしょうか?

注:上記 OrCAD, PADS, Altium の 3ブランド及び関連キーワードによる Google 検索に於いて、キーワードの “入力数” = “表示数” と見なして説明を行っていますが、実際にはいくらかの違いがあります。

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