Device Sheet / デバイスシート

* 旧サイトからの転載・加筆

既存の回路を新しいプロジェクトで使い回す場合に便利な、Altium Designer の Device Sheet(デバイスシート)の機能をご紹介します。

CAD の大きな特徴の一つとして、容易にデータを共有したり再利用である事があげられます。例えば回路図を書く際には、部品の絵柄をその都度描くのではなく、部品ライブラリから部品を取り出してシート上に配置します。この事により、回路図を短時間に作成できるだけでなく、誤りの少ない回路図を作成することができます。そしてこの部品化のしくみを回路図シートに応用したのが Device Sheet 機能です。

この機能では、よく使う回路をを Device Sheet として保存しておき、これを部品のようにこれを取り出して使用できます。例えば、利用頻度が高い電源回路などを Device Sheet として保存しておくと、回路図シンボルを配置する場合と同様、必要なときに何度でも呼び出して利用することができます。

この機能は簡単に利用できます。以下のように任意のフォルダーを Device Sheet の格納場所として登録してここに回路図を置くだけで、この回路図を Device Sheet として利用できるようになります。

 devicesheet

そして 回路図上への Device Shee t配置は、[ 配置 ] >> デバイスシートによって行います。

 place_device_sheet

以下は Device Sheet が配置された回路図の見本です。

digital_amp_dv 

デバイスシートはシートシンボルと良く似ていますが、シンボルの角が円弧になっており中央には大きなリサイクルマークが表示されます。またシート上に配置されたデバイスシートの回路情報は修正することができません。

実績のある過去の回路図データを再利用する場合には、不用意にデータが修正されないよう注意することが必要ですが、デバイスシートを使用するとこのような心配は不要です。

この Altium Designer の Device Sheet は、実績のある既存の回路をオリジナルのまま再利用したい、という場合に最適です。是非とも一度お試し下さい。

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