投稿者「jono」のアーカイブ

CircuitMaker|Altium のローエンド CAD

以前より Altium がリリースを表明していたローエンド CAD の概要が circuitmaker.com で案内されています。半年くら前からローエンド CAD の登場を予告するかのような CircuiStudio のサイトが立ち上がっていたので気にはなっていたのですが、結局 CircuiStudio ではなく CircuitMaker の名称でローエンド CAD をリリースすることになったようです。

 クリックで拡大
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Altium のローエンド CAD はだいぶ前から Altium から情報か小出しされており、CAD ユーザーの間でうわさと期待が広がっていたのですが、ここにきてようやく新しいサイトで概要が発表され メディアでも取り上げられ 始めました。また 展示会でのお披露目 も行われているようです。

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この新しいサイトのタイトルは CircuitMaker: Free PCB Design Tools となっており、トップページにも無料で提供される予定であると書かれています。売り手側からすると代金を頂戴せずにどのようにして商売をするか?ということが一番気になるところですが、当方としてはとりあえず「三方よし」の精神でまず先に、ユーザーと世間様に対して貢献するというのがこのプロジェクトの意図であると理解したいと思います。

この CircuitMaker についてはすでにメダィア等で取り上げられていますので web サイトからの情報の入手が可能です。 また CircuitMaker のサイトでもユーザーとの情報交換のためのコミュニテーへの参加を募っていますので、叙情の入手を希望される場合には以下のフォームから名前とメールアドレスをご登録下さい。

circuitmaker_jo500in

あと少しこの新しい CircuitMaker について当方の記憶と憶測に基づくコメントを付け加えたいと思います。

CircuitMaker の名を持つ製品は以前 MicroCode 社が販売しており、Altium はその MicroCode を買収して一時期この CircuitMaker を販売していました。またこの CircuitMaker は Protel の DOS Schematic とAutotrax を Windows に移植したものでした。

このような経緯と、今回リリースされるローエンドモデルはこの CircuitMaker の名前を継承している事から、機能的にはこのシンプルな製品をベースに改良を加えたものであると予想されます。

また現在 Web 経由で入手できる情報によると、無料での提供は非営利の個人使用(Private use)に限られ、作成したデータは共有を前提にオンラインストレージに保存されるようです。そしておそらく企業での生産活動に対してはこれらの制限が取り払われた有償のバージョンが提供されるのではないかと思います。

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Altium TechDocs サイト

現在 Altium Designer の運用に必要なドキュメントは、Altium TechDocs サイトから提供されています。以前 SUPPORTcenterAltium wiki に置かれていたリファレンスやチュートリアルドキュメントはこの新しいサイトに転載されており、Altium がユーザー向けに用意された多くのドキュメントをここから入手することができます。

ドキュメントには16のカテゴリに分類されており、わかりやすい大きなグラフイックスによるリンクバナーをクリックする事により、容易に必要なドキュメントに辿り着くことができます。

 techdocs_top500

このサイトによりドキュメントの置き場所が一元化され体系的にも整理されましたので、あちらこちらを探しまわる必要は無くなりましたが、より有効にご利用いただくために若干の補足をしておきたいと思います。

まずその一つ目として、残念なことにこのサイトは英語のみで構成されており、表示および提供されているドキュメントは全て英文です。最近は英語でも大丈夫な方が多いようですが、日本語化された従来の Altium wiki も廃止されておらず引続き利用できます。このため、まず 日本語の Altium wiki で必要なドキュメントを探し、見つからなければこの Altium TechDocs で探すという使い方ができます。 * 各言語の Altium wiki サイトには Other Langages からアクセスできます。

またこの Altium TechDocs では現在の Altium Designer だけでなく、Protel や P-CAD などの以前のの Altium 製品のドキュメントも Altium Legacy Documentation から提供されています。

さらにこのサイトの Altium Legacy Documentation ではドキュメントだけでなく、アップデートパッチやアドオンプロクラム、ライブラリなどが提供されています。ただし、ここで提供されているプログラムやライブラリは旧バージョンのものだけであり、新しい Altium Designer のアドオン・ライブラリなどについては AltiumLive サイト から提供されています。

なお、旧製品のアップデートパッチはこのサイトから提供されていますが、イニシャルインストールプログラムは提供されていません。もし旧バージョンのイニシャルインストールプログラムの入手が必要な場合には info@anvil.co.jp までご連絡ください。

このサイトは使いやすく内容も充実していますが日本語化の予定は不明すので、当面は日本語の Altium wiki の併用が必要になると思います。また弊社 Altium Desitgner ユーザー情報サイトでも評価版ユーザー向け弊社ユーザー様向けのドキュメントを用意していますのであわせてご利用ください。 

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プラグインモジュールの追加

Altium Designer では多くの機能がプラグインモジュールで提供されており、デフォルト設定のままインストールすると、必要な機能がインストールされず、利用できない場合があります。よく、Protel 99 SE のデータが読み込めないというお問い合わせや、必要なネットリストフォーマットがリストに表示されないというようなお問い合わせをいただきますが、これはプラグインモジュールがインストールされていないのが原因です。

このプラグインモジュールは Altium Designer をインストールした後、追加することができます。この追加は Altium Designer の機能を利用して行うことができますが、Windows コントロールパネルの ” プログラムと機能 ” を利用して、より簡単に行うことができます。

” プログラムと機能 ” 画面の Altium Designer のところで右クリックして編集を選ぶ

ctlpaltium500

 Select Design Funcyiomaiity 画面から利用したい機能を選ぶ

 import-export500

 よくお問い合わせいただく Protel 99 SE  データの読み込み機能や、ネツトリストの設定は Importers\Exporters の中にあります。この Importers\Exporters を展開しスクロールして見てみると、ほとんどの項目にチェックが入っていません。これは、これらの機能がインストールされておらずまだ利用できない状態であることを示しています。

この中から必要なものを選び、Next ボタンを押すことによりインストールできます。ネットリストフォーマットについては、必要なフォーマットを個々に選ぶのではなく、” Netlister ”  一か所だけを選ぶことによりすべてのフォーマットが利用可能になります。

netlister500

このような方法で、最初のインストール時にインストールされなかった機能を追加することができます。

また、ライブラリやリファレンスデザイン(サンプルデータ)についてもプラグインと同様、一部しかインストールされませんので、インストール後に追加 する事が必要です。

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新しい Windows 8 プラットフォーム

アンビル コンサルティングのセールス用 PC 環境を Windows 8 プラットフォームに更新中、というという話題の続編です。今回は全体像と、インストールた代表的なアプリケーションをご紹介したいと思います。

PC プラットフォーム(HP Z230SFF)

・インテル(R) Xeon(R) E3-1225 v3プロセッサー    (クアッドコア 3.2GHz、8MB キャッシュ)
・メインメモリ 8GB
・ハードティスク SSD 512GB
・グラフィックカード NVS-315
・Windows 8.1 64bit

主要な PC アプリケーション

・Microsoft Word 2013(プリインストール)
・Microsoft Excel 2013(プリインストール)
・弥生会計 14(新規 Amazon)
・Adobe Illustlator CS2(旧 PC から移行)
・Adobe Photoshop CS2(旧 PC から移行)
・Adobe Indesign CS2(旧 PC から移行)
・Homepage Builder 17(旧 PC から移行)
・Altium Designer 14(旧 PC から移行)

主要な無償アプリケーション

・Internet Explorer 11
・Google Chrome
・Firefox(XP 環境用)
・Microsoft Live Mail 2012
・Wordpress(クラウド)
・Movable Type Open Source 4.x と 5.x(クラウド)

アンビル コンサルティングではセールスサイドからテクニカルな情報もあわせて発信しています。また、 幾つもの WEB サイトの運営を行っていますので、多くのアプリケーションをインストールして利用します。そしてこれらを一覧についえみると、無償で提供されているものが多いことに気付きます。特にインターネット関連のアプリケーションは殆どが無料であり、日々の業務の大半を無償のアプリ7ケーションでこなしているという状況です。

また近年、無償のアプリ7ケーションやテンプレートデータなどのクオリティが著しく向上してきており、今後はこのようなの無償ソフトウェアの有効利用が鍵になりそうです。

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Windows 8 への移行と Protel 99 SE

Windows 8がリリースされてからすでに 2年が経過しており、A;tium Designer のユーザーも PC の更新時には Windoes 8 を選択される場合が多いようです。そこで、古いものを大事に使うのが信条のアンビルコンサルティングでも重い腰を上げ、セールス用の PC 環境を Windows 8.1 プラットフォームに更新することにしました。

Windows 7 から 8.1 への一世代分の移行という事でもあり、一部の古いソフトを除いて無事インストールが完了し、動作確認を兼ねて利用を始めたところです。また、常用することはありませんが、古い機材の設定用プログラム等を使うために Windows XP 環境が必要になりますので、仮想環境 Hyper-V に Windows XP SP3 をインストールしました。

これで、新旧合わせて万全の動作環境が整いましたので、以前からお問い合わせの多い、新しい OS 環境での Protel 99 SE の動作を確認してみました。Protel 99 SE は Windows 7 でライブラリファイルの組み込みができないことが分かっています。そして、今回行った Windows 8.1 での確認の結果もこれと同様、デフォルトで組み込まれているものに対して、新にライブラリを追加することはできませんでした。念のため、仮想環境の Wimndows XP 上にもインストールし、動作確認をしてみたところ、こちらでは問題無いようです。

 Windows 8 環境での Protel 99 SE の編集画面。 右側が仮想環境での動作

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Protel 99 SE は軽量ですので瞬時にスパッと立ち上がり、完全ではありませんが動きます。Protel 99 SE で作成された古いファイルを同じ環境で修正したいというような場合がありますが、新たな部品の追加が不要な場合には、Windows 8の環境でも利用可能だと思います。しかし部品の追加が必要な場合には、仮想環境で利用することが必要になります。

追記・修正:2014年10月17日
上記 Protel 99 SEのライブラリ組み込みの不具合については、簡単なプログラムの修正で解消されることが報告 されています。当方でこの対策を試したところ Windows 8.1 の環境で正常に動作しました。ただし詳しくは動作確認をしていません。また Altium 公認の用法ではありませんご利用になる場合には充分な事前確認のうえ自己責任でお願いします。

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PCB CAD ベンダー・ブランドと Altium Designer のポジション

Altium が公開している 投資家向けプレゼンテーション資料 の中から興味深い情報を幾つか照会しましたが、さらにもう一つご紹介したいと思います。

CAD の導入検討過程で Altium Designer 以外にどのょうな CAD ツールがあるのか?という事や、取引先が使っている CAD がどのようなものなのか?などが気になる事があると思います。またそれらの中で Altium Designer がどのようなポジションに位置しているのかについても興味があると思います。

そのような場合 Altium の 投資家向けプレゼンテーション資料 の Industry Consolidation & Competitive Landscape を見るとこのことが大まかにわかります。

クリックで拡大
 revolution500

この図の右端では現状として、Altium Designer の上位に CADENCE と Mentor と図研の高級品が示されています。また Altium Designer の下にはそれらのメーカの下位機種である PADS と OrCAD と CADStar が示されえおり、さらにその下には EAGLE と Electronic Workbench と Pilsonix が示されています。

そしてもう一つ注目すべきなのは、Altium(Protel)は最初、ローエンドとミドルクラスの間に置かれたていたものが現在ではそのポジションを上げ、ハイエンドのすぐ下に置かれている事です。おそらくこの Altium の進化は自他共に認めるところであり、今後の展開が期待されるところです。

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広がれトリプル WIN の輪|基板設計業者様のご紹介

商いの基本として、近江商人が残した三方よし「売り手よし、買い手よし、世間よし」の理念に勝るものはありません。そしてアンビル コンサルティングは日々これを心掛けており、お客様と共にこの三方よしの輪を広げていきたいと考えています。

そこでアンビル コンサルティングでは以前jから、ブログサイトで基板設計業者様の紹介をさせていただいておりましたが、先日のメインサイトの更新にあわせて、メインサイトのコンテンツに格上げしました。

 

triplewin500

 

そこでますこのご紹介ページの内容を、より有用なものにアップデートしたいと考えておりますので、このページでの紹介を希望される業者様がおられましたら、info@anvil.co.jp までご連絡ください。

また現在、ユーザー事例については英語ページにリンクを張っていますが、できればアンビル コンサルティングのお客様の声を広くお届けしたいと考えておりますので、ご協力いただける場合にはご連絡お願いいたします。

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AltiumLive Dashboard によるライセンスの認証

  Altium Designer のライセンスはインターネット経由での認証によって利用可能になります。そしてそのライセンスは AltiumLive アカウントによって管理されており、 AltiumLive Dashboard によってユーザーは保有ライセンスの確認や、ライセンスの認証を行う事ができます。

この AltiumLive は Altium Designer 10 のリリースにあわせて登場したものですが、それ以前のバージョンについても、すでに以前の WEB /E-MAIL / SUPPORTcenter による認証は廃止され、この AltiumLive に引き継がれています。AltiumLive は新しいバージョンの為のしくみのように思われがちですが、My Account の画面から認証できない旧バージョンにとっては Dashboard が唯一の認証手段であり、むしろ旧バージョンの利用においてt特に重要なものであるといえます。

・ 新旧Altium Designer ライセンス認証サービスの現状
(Altium Designer の My Account 画面で認証できない旧バージョンでは Dashboard が唯一の認証手段)

製品名・バージョン Web e-mail Dashboard My Account
Protel 2004
Altium Designer 6
Summer 08
Winter 09
Summer 09
Altium Designer 10/12/2013/14

このように AltiumLive は新旧バージョンのランセンス管理を担っており、以下の手順によって Dashboard によって Altium Designer 6 以降のライセンスの認証を行う事ができます。

Dashboard のページを開く

AltiumLive Dashboard のアドレスは http://dashboard.live.altium.com/です。AltiumLive の各ページからもリンクされています。

AltiumLive_top500

 

License ページへ移動

AltiumLive_anvil500

 

 Manage ページへ移動

AltiumLive_license500

 

Activate を選択し、使用するライセンスのバージョンを指定

AltiumLive_manage500

ライセンスのバージョンを選択した後、OK ボタンを押すことにより認証が行われ、ライセンスを保存できます。

なお、Dashboard へのアクセスには AltiumLive アカウントを取得しこれにサインインすることが必要です。またAltiumLive アカウントに管理者権限が与えられていないとアクセスできません。

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AltiumLive と Altium Designer

AltiumLive は Altium Designer ご利用の要です。Altium Designer の利用に際してはまず AltiumLive アカウントの取得が必要です。

AltiumLive は Altium Designer のユーザー様やAltium WEB サイトの情報をご利用いただく際に提供されるユーザーアカウントとそのサービスの総称です。これが無いとユーザーは Altium Designer のインストールも認証もできません。また AltiumLive サイトから提供される多くの情報やサービスを利用することができません。

また、この AltiumLive は Altium Designer 10 以降に導入されたものですが、Summer 09 等のそれ以前のものについても SUPPORTcenter からこの AltiumLive に切り替えられており、Summer 09 以前の旧バ-ジョンに於いても、AltiumLive アカウントを取得 しないとライセンスの認証ができません。

ということで、改めてここで AltiumLive の要点をまとめてみたいと思います。

AltiumLive の用途

AltiumLive は以下の用途に用い、AltiumLive が無いとこれらを行う事ができません。

・Altium Designer のインストールと認証
・Altium Designer 6 以降の旧製品の認証・ライセンスファイルの取得
・AltiumLive サイトのコンテンツとサービスの利用

次の場合には AltiumLive が自動的に発行されます

・Altium Designer の正規ライセンスをご購入いただいた場合

ご購入いただいたライセンスが発行される直前に、ご登録いただいたメールアドレス を ID に用いた AltiumLive アカウントが発行され、このメールアドレス宛てに、初期設定の手順を説明したメールが送信されます。このメールには設定ページへのリンクが貼られており、この設定ページにアクセスして設定を終えると AltiumLive アカウントが利用可能になります。ライセンスの発注後、ライセンスが発行される前でもこの AltiumLive サイトにログインしてプログラムのダウンロードなどができますので、AltiumLive の設定案内メールが届いたらすぐに AltiumLive の設定を行い、プログラムをインストールして製品版ライセンスの到着をお待ちください。

・Altium Designer の評価版とビューワーを請求した場合

評価版とビューワーを請求いただいた場合にも、製品版ライセンスをご購入いただいた場合と同様に AltiumLive が発行されます。評価版およびビューワーは製品版と同じプログラムが用いられていますので、 AltiumLive は評価版とビューワーに対しても、製品版の場合と全く同じ役目を果たします。

次の場合には AltiumLive をご請求 ください

・Altium Designer の利用者が増えた場合。

各ユーザー様の PC へのインストールや認証には AltiumLive アカウントが必要になります。

・Altium Designer 6 / Summer 08/ Winter 09 08/ Summer 09 の再インストール

従来の認証システムはすでに廃止されており AltiumLive Dashboardでの認証が必要になります。 

新旧Altium Designer ライセンス認証サービスの現状

My account 画面からの認証ができない旧バージョンの場合には、AltiumLive  Dashboard が
唯一の認証手段になります。

製品名・バージョン Web e-mail Dashboard My Account
Protel 2004
Altium Designer 6
Summer 08
Winter 09
Summer 09
Altium Designer 10/12/2013/14

AltiumLive Dashboard

 dashboard

古いバージョンではMy Account からの認証ができませんので、再インストールの際には必ず AltiumLive を取得 し Dashboard を使ってライセンスファイルを入手しなくてはなりません。

では以上、AltiuLive をまだ持ちで無い場合には、今すぐご請求 ください。

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Altium 投資家向け資料 3つの新発見

Altium の株価を押し上げた(かも知れない)だけあって Altium Limited Investor Presentation August 2014 はなかなかの力作です。そこでもう少し、他のページも見てみることにします。 

この資料には、思わずアレッといいたくなるような意外な新事実が示されています。まず Altium の本社(Head Quarter)についてですが、私の知る限り、シドニーに登記上の本社を残したまま、本社機能は上海に移転したはずでした。しかしこの資料によるとサンディエゴが グローバル HQ となっており、現在の上海オフィスは リージョナル(地域)HQ になっています。これは初耳です。サンディエゴに移転したのは R&D だけだと思っていました。

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また Altium のシェアがわかりやすいチャートで示されています。これを見てアレッと思ったのは、図研社とのシェアの差です。この WEB ページに示されている売上高 は Altium と大差無いように見えますが、 この Altium 投資家向け資料では 2 倍以上開いています。これは少々解せませんが、おそらくこの 連結の売上高 がシェア推定の根拠として使われたのだと思います。

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あと Altium の経費割合ですが、R&D の 13.3% に対してマーケティング・セールスが 45.3% となっています。Altium Designer を販売するために、その開発の 3倍以上の経費がかかっている事になりますが。この事は双方の数字が入れ違っているのではないか?と疑いたくなるほど意外です。本当でしょうか?

2014anual4

このように、ざっと見渡しただけで 3つの新発見がありましたが、他にもいろいろありそうです。新しい Altium に出会うことができるかも知れませんので、ぜひ一度ご覧下さい。

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Altium 株価急騰の謎

先月末、Altium 株価が急騰 しました。  おそらく、この急騰の原因となるアナウンスがあるはずですのであたってみたところ、 Altium Limited Investor Presentation August 2014   が見つかりました。

これは、44ページもある力の入った資料です。2014年の業績報告を中心に構成されており 2014年の業績の伸び立が前年度を上回った事がわかります。 

2014anual1

尤もこの業績については、以前に概要が公開されており 2014年度 Altium 社の業績が好調である事は周知の事実であり、特に意外な事ではないはずです。そこで他に、投資家があわてて株を買いに走るような魅力的な情報は無いか?と探してみたところ、ローエンドとハイエンドに新製品を投入する事が約束されていました。

2014anual2

どうやらこれが、株価急騰の理由のようです。終わりの “Our focus for FY15 is….” のページに は “Launching an expanded product range from the low-end to the high-end” と書かれていますので、遅くても来年の7月までには Altium Designer の上位機種と下位機種が出揃いそうです。

このプレゼンテーションには、他にもいろいろ興味深い内容のページがいくつもあります。この資料は投資家向けに用意されたものですが、なかなかの力作でありAltium Designer のユーザーが Altium をより良く知るためにも役立ちます。

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他社製品及び Altium 旧製品との互換性

Altium Designer には、他社製品および Altium の旧製品との互換性を保つために、さまざまな CAD フォーマットのファイルの読込と書き出し(保存)をサポートしています。

これらの他機種で作成されたファイルの読み込みは Altium Designer の画面から、ファイルを指定するだけで行う事ができ、外部の変換プログラムを起動する必要はありません。さらに、主要な CAD フォーマットに対してはインポートウィザードガ用意されており、変換条件を精密かつ簡単に設定できます。

またこの読込みと書き出し機能は、プラグインモジュールで提供されています。このプラグインモジュールについては、別途にその仕様を解説したドキュメントが用意されており、これにより機能や使いかたを知ることができます。

例えば OrCAD Capture 読み込み機能の仕様は以下のように説明されています。

capture_plugin500

なお、このプラグイン詳細情報へのアクセスには AltiumLive アカウントへのサインインが必要ですので、まだアカウントを取得されてない場合には Altium Live Requests からお申し込みください。またプラグインの追加方法は、プラグインモジュールの追加 で説舞されています。(2014/11/09 追懐)
 

現在 Altium Designer では、以下のフォーマットで作成されたファイルの読みが可能です。対応バージョンなどの仕様の詳細は プラグインの解説ページ の情報をご確認ください。

回路図データの読込み

・Protel Schematic の全バージョン
・P-CAD Schematic ASCII(V15 & V16)
 ・CircuitMaker 2000
・Orcad Capture (V7, V9 & V10)
・OrCAD-SDT(*.sch)
・PADS Logic
・EAGLE
・DxDesigner
・AutoCAD DXF/DWG

PCB データの読込み

・Protel PCB の全バージョン
・P-CAD PCB ASCII(V15 & V16)
・P-CAD PDIF
・PADS PCB ASCII
・Orcad Layout(V7)
・CADENCE Allegro
・Expedition
・CADSTAR
・EAGLE
・Specctra RTE
・SDRC-IDF Brd
・AutoCAD DXF/DWG(電気層への読み込み)
・Gerber – batch および Single  

回路図の書出し

・Orcad DOS Schematic
・Protel Schematic V4
・Protel Schematic テンプレートファイル
・AutoCAD (DXF/DWG)

回路図ライブラリの書出し

・Orcad Capture (olb)
・Protel Schematic V4 (Protel 99 / 99SE)
・P-CAD V16

PCB の書書出し

・V3 binary (Protel V3 / Protel 98)
・V4 binary (Protel 99 / 99SE)
・V5 binary (Altium Designer 6 の初期のフォーマット)
・AutoCAD (DXF/DWG)
・HyperLynx (hyp)
・P-CAD ASCII
・Protel PCB 2.8 ASCII (Advanced PCB 2.8)
・CADENCE Specctra (DSN)
・SDRC-IDF  (Brd)
・STEP(step / stp)
・Ansoft HFSS (.anf)
・SiSoft Quantum-SI (.csv)

PCB ライブラリの書出し

・V3 binary (Protel V3 / Protel 98)
・V4 binary (Protel 99 / 99SE)
・V5 binary (Altium Designer 6 の初期のフォーマット)
・P-CAD V16(lia)

プロジェクトファイルへの書き出し

・OrCAD Capture (dsn)
・P-CAD Schematic

このように A;tium Designer では多くの種類の CAD フォーマットがサポートされており、Protel P-CAD 等の旧製品、および他社製品に対する互換性は万全です。このような充実した互換機能を備えた CAD ツールは他に見当たらず、おそらく世界一だと思います。

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Altium Designer ユーザー情報サイトと新着情報

Altium Designer ユーザー情報サイトでは Altium Designer の利用に役立つテクニカル情報をお届けしています。サブススクリプション期間中のアンビル コンサルティングのユーザーでないと、このサイトの全ての情報を閲覧する事はできませんが、それ以外の場合でも有用な多くの情報を入手することができます。また、ユーザー登録せずに利用する事もできますが、この場合には一部のエリアしか見られませんので、利用に際してはまずユーザー登録することが必要です。

このサイトは以下のように複数のカテゴリに分類されています。

INFOMATION : 利用者登録をせずに、評価版ユーザーも利用可能
FOR TRIAL USERS : 利用者登録をせずに、評価版ユーザーも利用可能
FOR ALTIUM DESIGNER USERS : 評価版ユーザーも利用できるが登録が必要
FOR ANVIL CUSTMER : アンビルコンサルティングの保守契約ユーザ限定
USERS ROOM : 評価版ユーザーも利用できるが登録が必要

このサイトでは機能と使用方法の解説記事だけでなく、PDF 化された Altium Designer 評価版ユーザー様向け日本語資料 や Altium Designer 保守ユーザー様向け日本語資料 をダウンロードする事ができます。

 またこのサイトには新機能を紹介した記事がタイムリーに投稿されます。そこで、Altium Designer 14 以降にこのサイトに投稿された主要な記事をご紹介します。これらの記事の多くには Altium Designer 14 での機能の更新が反映されています。

For Trial Users > Getting Started

Altium Desginer 14のインストール     Altium Designer 14 のリリースにあわせて投稿されました。
Altium Designer 導入ガイド   Altium Designer 14.3 に合わせて内容が更新されています。

 For Altium Designer Users > About Altium Designer

Altium Desginer 14 リリース&リリースノート    Altium Designer 14 での更新内容が紹介されています。

For Altium Designer Users > FAQs & Tips

機能紹介:テンプレートを利用したドキュメントの新規作成
機能紹介:ドキュメントの比較
外部ウェブブラウザの使用
パラメータについて
マルチシートのプロジェクト構造
基本操作:グラフィカルな編集
基本操作:ワイヤカット
基本操作:コピー&ペースト
機能紹介:マルチチャンネル デザイン
機能紹介:部品表作成
電気的オブジェクトの紹介
機能紹介:未使用パッドの削除(v14.3)
オブジェクトの紹介:コンポーネント外形(3D Body)
機能紹介:多角形オブジェクトの形状編集(v14.3)
オブジェクトの紹介:ポリゴン(Polygon Pour)
機能紹介:ティアドロップの追加・削除
基本操作:配線
機能紹介:マルチチャンネル デザイン
基本操作:デザイン情報の転送
基本操作:基板外形の設定
機能紹介:距離の測定(CAM)
SI:インピ―ダンスの計算
SI:Model Selectorが使用されているIBISモデルの読み込み

For Anvil Customers

PCB:シルク(Overlay)レイヤが印刷されない
PCB: デザインルールの設定例
v14リリースノート キーハイライト

その他、Free discussion にもいくつか新しい書き込みがあります。

ショートカットの割り当て
XSpiceネットリスト出力
ポリゴンから文字を抜く方法     

なおここには、利用者登録が必要なページや、アンビル コンサルティングのサブスクリプションユーザしか利用できないページがあります。この Altium Designer ユーザー情報サイトの利用方法と内容についてのお問合せは、support@anvil.co.jp まで。

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Altium Designer トレーニング 2014年 10-12月の日程

東京新宿のエー・ディ・ティ本社で開催されている、Altiunm Designer トレーニングセミナーの 2014年 10月、11月、12月の日程 が公開されました。

  • 10月15日 (水) 基本操作と回路設計
  • 10月16日 (木) PCB 設計
  • 11月12日 (水) 基本操作と回路設計
  • 11月13日 (木) PCB 設計
  • 12月17日 (水) 基本操作と回路設計
  • 12月18日 (木) PCB 設計

時間は午前10時から午後5時まで。受講費用は 各コースとも同額の、税別価格 25,000円 /1日、45,000円 /2日、65,000円 /3日となっております。 この詳細は こちら をご覧ください。

また、アンビル コンサルティングでは大阪本町のサポートサテライトで Altium Designer ハンズオン・トレーニングを定期開催しております。9月と10月の開催日程は以下のとおりですので、こちらの利用もご検討ください。

  •   9月10日(水) 概要&回路図
  •   9月11日(木) PCB
  •   9月24日(水) 概要&回路図
  •   9月25日(木) PCB
  • 10月  8日(水) 概要&回路図
  • 10月  9日(木) PCB
  • 10月22日(水) 概要&回路図
  • 10月23日(木) PCB

なお大阪で開催中の Altium Designer ハンズオン・トレーニングの詳細についてはこちら をご覧ください。

お問合せお申し込みは support@anvil.co.jp 宛または Altium Designer リクエストフォーム にて承っておりますのお気軽にご連絡ください。

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Altium の企業買収と技術資産の継承

 CAD 業界では企業買収によって規模を拡大し、成長を遂げた企業が多くありAltium もそのうちの一社です。

複数の小さな会社がひとつに集約されることにより開発が効率化され、製品の進化は加速します。もちろんこの事はユーザーの利益に繋がるわけですが、買収された側の製品のユーザーにとっては喜べるものではなくむしろ災難に近いものがあります。なぜなら今使っている CAD ツールが切り捨てられてしまう事が多いからです。

多くの場合、競合商品を持つ同業者を買収すると買収された側の商品は消滅し、買収側の商品がその後継に位置付けられます。Altium も例外ではなく、いくつかの CAD メーカーを買収し、それらの企業の商品の販売を取りやめました。しかし Altium では Altium Designer を真の後継機種としてご利用いただけるように、これまでに描き蓄えられてきた既存のCAD データを読み込んで再利用するための機能を提供しています。

Altium では PCB CAD メーカとして Microcode 社と ACCEL Tecnologies 社を買収しています。そしてこれらのメーカーの製品のすべて製品の販売を取り止めましたが、Altium Designer にはこれらの CAD データの読み込み機能が完備されており、既存の秘術資産を無駄にすること無しに Altium Designer で利用することができます。

Altium が 2000年に買収したACCEL Tecnologies 社の製品のサポート

P-CAD(Windows)

ACCEL EDA のの名称で販売していたものが P-CAD に名称変更されたものです。ACCEL Tecnologies 社を買収した後も販売が続けられ、P-CAD 2006 を最後に Altium Designer に引き継がれました。そして Altium Designer はその後継として、この P-CAD ファイルの読込機能を備えており、P-CAD で作成された回路図や PCB などの技術資産を無駄にすることなく、再利用できます。

なおこの機能はプラグインで提供されており、AliumLive サイトでその仕様が詳しく説明されています。

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なお、上記プラグイン詳細情報へのアクセスには AltiumLive アカウントへのサインインが必要ですので、まだアカウントを取得されてない場合には Altium Live Requests からお申し込みください。

ACCEL EDA (Windows)

P-CAD に名称が変更されるまでの ACCEL社のメイン商品であり、廉価版(4層4000ピン)と通常版では P-CAD への移行時期は異なりますが、P-CAD への移行が完了したのは V15 くらいの頃だと 記憶しています。Altium Designer で読込めることが正式に表明されているのはこの V15 以降のファイルであり、これ以前の ACCEL EDA のファイルの読込は保証されていません。しかし実際には古いバージョンでも読み込むことができ、V13のファイルが読めることがユーザーから報告されています。ただし、日本語フォントが使用されていなる場合には読めないようです。

P-CAD Master Designer(DOS)

ACCEL 社が P-CAD 社 を買収した時点での P-CAD  のメイン商品であり、P-CAD 買収後、すぐに販売が取りやめられました。Altium Designer はこの製品の ASCII インターフェイスである PDIF ファイルの読み込み機能を備えておりこの P-CAD Master Designerで作成したファイルを読み込んで Altium Designer で再利用することができます。

pdifplugin500

TANGO(DOS)

TANGO は ACCEL Tecnologies の CAD ツールが Windows に移行する前の DOS 製品であり、このTANGO で作成したファイルも Altium Designer に読み込んで再利用することができます。

tangoplugin500

Altium が 1998年に買収した MicroCode 社製品のサポート

Altium が 1998年に MicroCode 社を買収し、その後もそのメイン商品である Circuitmaker の販売を継続していましたが、Circuitmaker 2000を最後に販売を終了しました。そしてその後継製品である Altium Designer はこの Circuitmaker で作成されたファイルの読み込み機能を備えています。

  cm2000plugin500

なおこの CircuiteMaker のプログラムは Altium TechFocs サイトの Legacy Dounloads からダウンロードできます。ただしインストール時にアクセスコードの入力が必要なため、ユーザー以外は利用できません。 また、これらの製品のドキュメントやアップデートパッチが Altium TechDochs サイトの Legacy  Documentetion から入手できます。

以上のように Altium Designer は買収によって販売が終了した CAD の真の後継機種としてご利用いただけますので、是非とも Altium Designerの導入ををご検討ください。

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ハンズオン・トレーニング、2014年 10月以降の日程

アンビル コンサルティングでは大阪市内のサポートサテライトで Altium Designer ハンズオン・トレーニング を定期開催しております。

このハンズオン・トレーニングの 2014年10月以降の日程 をご案内いたします。  

< 10月開催分 >
• 10月 8日(水) 概要&回路図
• 10月 9日(木) PCB
• 10月22日(水) 概要&回路図
• 10月23日(木) PCB

< 11月開催分 >
• 11月12日(水) 概要&回路図
• 11月13日(木) PCB
• 11月26日(水) 概要&回路図
• 11月27日(木) PCB)

< 12月開催分 >
• 12月  3日(水) 概要&回路図
• 12月  4日(木) PCB
• 12月17日(水) 概要&回路図
• 12月18日(木) PCB

また、すでにご案内済みの 9月開催分についても現在申し込み受け付け中です。

< 9月開催分 >(更新:
• 9月10日(水) 概要&回路図
• 9月11日(木) PCB
• 9月24日(水) 概要&回路図
• 9月25日(木) PCB

mata関西地域では唯一のトレーニングコースコースです。受講料金は 1日あたり 25,000円(弊社保守ユーザー様の場合は 20,000円)となります。 なお、日程が変更される場合がありますのでお申込みに際しては Altium Designer ユーザー情報サイト で最新日程をご確認ください。

また、東京では 株式会社エー・ディ・ティがトレーニングコースを定期開催 しています。関東近郊のお客様はこちらの利用もご検討ください。

トレーニングコースに関するお問合せ・お申込みは リクエストフォーム またはsupport@anvil.co.jp まで。

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メインサイトを 10年ぶりにリニューアル

長い間レイアウトのを変えずに使い続けてきました、アンビル コンサルティングのメインサイト を、今風なレイアウトに大幅変更しました。

anvilmain3014top

アンビルコンサルティングでは、玄関口としての役割を持つ 2つのサイトをを設置しており、このサイトとは別にもうひとつ、商品の紹介から始まる Altium Designer へのいり口があります。これに対してこのサイトは、アンビルコンサルティングへの入り口として設置されており、商品内容の説明よりもアンビルコンサルテlティングの方針とサービスのご紹介にウェイトがおかれています。

また今回レイアウトが大幅に変わりましたが構成は、(1)アンビルコンサルティングの紹介、(2) Altium Designer の紹介、(3) よくあるお問合せ。(4)リンク集となっており、従来と大差ありません。またコンテンツも大部分が旧ページからの転載です。このように、内容は以前と大差無いにもかかわらず、ゆったりしたレイアウトになっているのでずいぶん縦長になってしまいました。

また更新に際して従来ぺージのアクセスカウンタを確認したところ、210410 PV でした。今回の変更により使い勝手が改善されていますので、引続きのご利用よろしくお願いいたします。

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夏季休業日のご案内|2014年 8月

弊社ではお盆の期間中、以下のスケジュールで営業させていただきます。 •8月8日(金) まで – 通常どおりに営業いたします。

• 8月 9日(土)と 8月10日(日) –  (土)(日)の休業日としてお休みをいたします。
• 8月11日(月)から 8月15日(金) – 夏季休業日としてお休みをいただきます。
• 8月16日(土) と 8月17日(日) – (土)(日)の休業日としてお休みをいたします。
• 8月18日(月) 以降 – 通常どおりに営業いたします。

また、休業期間中にもできる限りメールの確認を行う予定ですので、緊急の場合 info@anvil.co.jp または support@anvil.co.jp までご連絡いただければ、お返事を差し上げることができる場があります。

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Altium Limted 2014 年度の業績

Altium Limted 2014 年度 6月期決算を終え、通年の業績が速報されています。

 このレポートによると、2014 年度 6月期の売り上げは 76億円強(1ドル=100円換算)であり、前年度よりも10% 程度増加しています。

altium2014

そこでここ数件の推移を確認するために、前年度の報告資料に今期の売上高を書き加えてみました。これを見ると 2010年以降は毎年 10% 程度、安定に成長していることがわかります。

al2014e2

しかしその内訳を見てみると、米国とアジア圏(中国を除く)では売上げが伸びておらず、欧州や中国のように絶好調ではありません。日本市場での売上げは、中国以外のアジア圏の中に含まれており、ここに示された数字からはあまり芳しくはないような印象を受けます。しかし実際には Windows XP のサポート終了による特需、消費税率引き上げ前の駆け込み需要、値上げ前のキャンペーンなどにより販売は好調でした。

日本ではここ 10年来、エレクトロニクスやその関連市場は成熟し、伸び代が見込めない状況が続いています。しかし世界に目を向けるとエレクトロニクスは、まだまだ拡大が見込める成長産業のようです。

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Altium Designer FAQ. 使用許諾契約書編

* 更新:2015/10/18

Altium Designer の商談中には、こんな使い方はできますか?というお問いわせを日常的にいただきます。この「できますか?」という問いには「機能が存在しそれが動作するか?」という事と「ライセンス上、使用が許可されているか?」の 2つの意味合いが含まれており、動作したとしても使用が許諾されていなければ使ってはならないという事になります。

この使用許可の範囲については、使用許諾契約書(ALTIUM END-USER LICENSE AGREEMENT)に契約条項として示されており、その範囲を超える使用方法は、動作したとしても許可されていません。さらに、Altium Designer の販売形態は使用許諾の提供です。そしてその契約内容が示された使用許諾契約書 は納品物の仕様の補足・確認書類としての役割を合わせ持っており、 Altium Designer の利用に際しては内容の十分な把握が必要になります。

なお使用許諾契約書は 2015年5月に改訂 されています。改定後もこの FAQ で解説されている条項に改定は見あたりませんが、Altium Designer のライセンスは この新しい改訂版 で使用許諾されていますので、可否の判断に際しては必ずこちら をご確認ください。

Q1. Altium Designer のライセンスは誰(どこ)に対して提供されるのですか?
A.  地理的に同じ位置に所在する部門に対してライセンスされます。
      使用許諾契約書|ライセンスは誰(どこ)に提供されるのか?

地理的に同じ位置に所在する部門に対してライセンスされ、ユーザーとして登録される個人は、その管理者ということになります。このため、同一敷地内の部門に勤務する各従業員は正式にライセンスを受けたユーザーとして、Altium Designer を使用することができます。また、Altium Designer のライセンスは「一時的な使用」であれば、正式にライセンスされていない部門や場所での利用が認められています。

Q2. Altium Designer を利用する場合、使用許諾契約書への同意は必要ですか?
A. インストール時に同意が求められますが、一時使用の場合には同意無しに利用できます。
     使用許諾契約書|Altium Designer の一時使用条項

Altium Designer のインストール時に 使用許諾契約書 への同意が求められ、これに同意しないとインストールできませんので同意は必須です。しかし管理者がインストールしたものや評価版としてインストール済みのプログラムを利用する場合には、使用許諾契約書に同意せず、一時使用の形での Altium Designer の利用が認められています。

Q3. Altium Designer を社外や他部署の設計者に貸し出す事はできますか?
A. 一時使用の条項で、社外や所在地の異なる部門へのライセンスの貸し出しが認められています。
     使用許諾契約書|外部設計者による Altium Designerの利用

一時使用として社外や他部署での使用が許可されていますが、貸し出し先の PC へのインストールは制限されています。

この一時使用の条項には、「いかなる場合も、一時使用の結果、許諾資料の追加コピーが作成されたり、または他者のコンピュータもしくはコンピュターネットワークにインストールされることにならない」という条文と、「コンピュータまたはコンピュータネットワーク上にこれのコピーを残すことまたはこれをインストールすることはしないものとします」という 2つの条文があり、貸出先の PC へのインストールは出来ないということがわかります。

ただし、プログラム自体については、無償提供されている評価版によってすでにインストールされている場合があり、これを制限することは事実上できません。よって、この条項の運用上、インストールが制限されているのはプログラムではなく、ライセンス(ライセンス・キーファイル)であると判断されます。

このため、ライセンスの外部への貸し出しは、ライセンスファイルが PC に保存されない オンデマンドライセンスに限定すべきであり、ライセンスファイルが保存される スタンドアロン や プライベートサーバー の貸し出しは避けたほうがが無難です。
また、どうしても スタンドアロン や プライベートサーバー の貸し出しが必要な場合には、PC にインストール済みのものを PC ごと貸し出すという形を取る必要がありそうです。

Q4. Altium Designer を国外に持ち出して使用することはできますか?
A. 一時使用の条項で国外への持ち出しが認められています。   
     使用許諾契約書 |Altium Designer を国外で使用

一時使用として許可されていますが、持ち出し先にインストールを残すことは許可されていませんので、上記  Q3. の場合と同様の注意が必要です。また、国外での恒久的な使用は認められておらず、利用期間が決まっていない場合にはグローバル(ワールドワイド)ライセンスをご利用ください。。

Q5. スタンドアロンライセンスを複数の PC にインストールすることはできますか?
A. 自宅の PC 1台に追加インストールすることが認められています。
     使用許諾契約書 |スタンドアロンの 2台目インストール

これは 一時使用ではなく正式なライセンス条件として許可されています。ただし、この追加インストールは自宅の PC 1 台に限って許可されており、持ち出し用のノート PC への追加インストールは許可の範囲外です。

Q6. Altium Designer を返品することはできますか?
A.  使用許諾契約書に同意できない場合、インストールまたは使用前であれば返品が可能です。

以下の条文により返品が認められています。
「本契約の契約条項に同意されない場合、お客様は許諾資料のインストール、または使用することはできないものとし、お客様が、すでに許諾資料を入手または購入されており、これを未だインストール、または使用していない場合は、当該許諾資料を速やかに購入した店舗に返却していただけば、購入代金は返金いたします」
しかし返品・返金の手続きは非常に煩雑になりますので、出来る限り事前に使用許諾契約書をお読みいたき、内容に同意の上ご発注ください。

補足-1: プログラムの重複インストールの制限について

一時使用の条項では一時使用者の PC への許諾資料のインストールが制限されおり、また他にも許諾資料の重複インストールを制限する条項が存在します。そしてこの許諾資料には、ライセンスファイルに加えてプログラムそのものも含まれており、文面どおり解釈するとプログラムの重複インストールは許可されないことになります。しかし、プライベートサーバー や  オンデマンドライセンス は購入したライセンス数以上の PC にプログラムをインストールすることが前提になっています。また評価版の利用の際にもプログラムがインストールされ、現実にプログラム自体のインストールを制限することはできません。このためこれについては「ライセンスファイルについては条項どおりインストールが制限されるが、プログラムについては制限されない」という解釈で条項が運用されているのが現実です。

補足-2スタンドアロン と プライベートサーバーの持ち出し・貸し出しについて

Altium Designer には、持ち出し・貸し出しが容易な、オンデマンドライセンス が用意されていますが、一時使用の条項では ライセンスタイプ の種類に係わらず持ち出し・貸し出しが許可されています。しかし、持ち出し・貸し出し先の PC への許諾資料のインストール、若しくはそのコピーを残すことが許可されておらず、スタンドアロン と プライベートサーバー の場合には緻密な条項の解釈と対応が必要になります。このためライセンス持ち出し・貸し出しには可能な限り オンデマンド タイプを用い、もしどうしても スタンドアロン や プライベートサーバー の貸し出しが必要ば場合には、PC へのインストールが完了したものを PC ごと貸し出されることをお奨めします。

なお、上記は Altium の一代理店であるアンビル コンサルティングのの見解ですが、使用許諾契約はメーカとエンドユーザー様との間の契約です。よって上記の可否の判断とその運用については、使用許諾契約書の原文を詳しくお読みいただき、エンドユーザー様ご自身の責任で行っていただくようにお願いいたします。

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